技能実習生から正社員へ。決め手は家族のような温かい職場環境Q. アールジェイさんのこれまでのキャリアを教えてください。私はフィリピン出身で、実家はお米を作っている農家なんです。私も昔から手伝いをしていて、農閑期には別の仕事をしながら暮らしていました。日本に来たいと思ったきっかけは、農家での技能実習を経験した友人から「日本の農業はとても楽しいよ!」と聞いたことです。そこで技能実習生先を斡旋する会社に登録したところ、アグレスを紹介してもらいました。アグレスでは技能実習生として3年間働き、その間に日本で結婚もしました。実習生としてのビザが切れたタイミングで一度フィリピンに戻りましたが、新しくビザを取得して日本に戻り、今度は社員としてアグレスに入社しました。実習生から社員になったのは、私が初めての例だそうです。Q. 社員としてアグレスに入社したいと思った理由を教えてください。社員の皆さんがフレンドリーで明るく、とても働きやすい環境だったからです。特に土屋社長は家族のように接してくれて、まるで社長がお兄ちゃんで、私たち実習生が弟のような関係性でした。日本に来てから他の農家の見学もしたことがあるのですが、そこでは「仕事は仕事」と割り切っている雰囲気で、アグレスのようなあたたかさや家族のような空気感を感じられる職場は他にないと感じました。だからこそ、社員として今後もアグレスで働きたいと思ったんです。副農場長として、機械作業と日々の作業計画を担当Q. アグレスで経験してきた仕事内容を教えてください。実習生時代は、主に収穫を担当していました。収穫の時期に合わせて長野・山梨・埼玉の農場を移動しながら、ほうれん草・白菜・レタス・キャベツ・トマトなど、さまざまな野菜の収穫を経験しました。ハウスの建設に携わったこともあります。社員になってからは埼玉事業部専属となり、トラクターやロータリーを使った耕うん、植え付けなど、機械作業を中心に担当しています。収穫期に実習生が来るときには、通訳も担当します。社員になって6年目からは、副農場長になりました。大きな方針や年間計画は農場長が決め、私は日々の現場スケジュールの作成や出荷先とのやり取りなどを担っています。Q. そうしたポジションの異動には、どのような経緯があったのでしょうか?私はもともと機械に乗るのが好きだったので、自分から希望して積極的に操作方法を勉強し、技術を認めてもらったことで機械作業を任されるようになりました。副農場長になったのは、農場長から声をかけてもらったのがきっかけです。正直、最初は自信がありませんでしたが、思い切ってチャレンジすることにしたんです。副農場になり責任は増えましたが、その分、自分の裁量で仕事を進められる自由度も広がりました。「この機械がほしい」「この設備を導入したい」といった意見も通しやすくなり、最近では機械メンテナンス用の倉庫をつくりたいと提案して、いま実際に自分で建設を進めているところです。Q. 1日のスケジュールを教えてください。繁忙期の現在は、だいたい朝5時から夕方17時頃まで働きます。私の作業の中心は機械作業です。機械にはいくつか種類があり、運転席がガラスで囲まれてエアコンが効くタイプもあれば、オープンになっているタイプもあります。朝の涼しい時間帯はオープンタイプで施肥をして、午後にはエアコンが効くもので耕うんをするなど、時間帯に合わせて作業内容を考えながら進めています。農閑期は朝7時から夕方17時までの勤務になります。繁忙期は忙しいですが、農閑期とのメリハリがあるのでプライベートとのバランスも取りやすい環境だと思います。異国での挑戦を支えてくれた、アグレスの仲間たちQ. 記憶に残っている「挑戦」のエピソードを教えてください。私にとって一番の挑戦は、言語の壁を乗り越えることでした。フィリピンと日本で合わせて6か月の語学研修を受けましたが、仕事で使うにはやはり不十分で、最初の頃はミーティングに参加しても内容を理解しきれず、不安も大きかったです。でもアグレスのメンバーはとても親切で、質問をすればいつも丁寧に答えてくれました。特に仲の良いメンバーには、個別に会話の練習にも付き合ってもらい、本当にありがたかったです。副農場長になってからは、出荷先など社外の人とのやり取りも増え、最初はすごく緊張していました。それでも農場長から「ちゃんと話せているから、自信を持って!」と背中を押してもらい、少しずつ自信を持って話せるようになってきました。言語の壁を乗り越えられたのは、仲間のサポートがあったからこそ。私のような海外出身のメンバーを受け入れてくれる風土も含めて、アグレスには挑戦を後押ししてくれる環境が整っていると感じます。Q. アグレスで働く魅力はどんな点にあると感じますか?一番の魅力は、メンバーがみんな優しく、助け合う文化が根付いていることです。仕事でわからないことや困ったことがあれば、誰に聞いても快く相談に乗ってくれます。特に農場長は「最近忙しいけど、家族とはどう?」と仕事以外のことまで気にかけてくれて、メンバーを大切にしてくれているのが伝わります。そんな思いやりのある人たちに囲まれているからこそ、楽しく安心して働けていますね。Q. アグレスで「すごいな」と思った人と、そのエピソードを教えてください。私が目標にしているのは、機械の扱いがとても上手な金子さんです。車の工場で働いた経験を持つ金子さんは、トラクターなどの農業機械を自在に扱い、設定や修理まで自分でこなします。ちょっと触っただけで状態を見抜き、すぐに直してしまう姿は本当にかっこいいです。機械トラブルが起きた時、自分で直せなければ農機センターに持ち込むしかなく、その間は作業が止まってしまいます。だからこそ、修理のスキルを身につけることはとても大切です。私も金子さんの背中を追いかけながら、日々知識と技術を磨いています。日本の技術を持ち帰り、フィリピンの農業を革新するQ. 「今後のキャリアビジョンを教えてください。将来的には、フィリピンでアグレスのような農業法人を立ち上げ、フィリピンの農業を革新していきたいと考えています!具体的には、野菜とフルーツの栽培に挑戦したいです。日本で使われている肥料や資材はフィリピンのものと大きく違うため、それを試しながら新しい栽培方法を確立したいと思っています。また、日本では育てにくいフルーツをフィリピンで生産し、アグレスと協力して日本に輸出したいという構想もあります。こうした目標は社長や埼玉事業部の農場長にも伝えていて、「ぜひやろう!」と背中を押してもらっています。Q. フィリピンの農業には現状、どのような課題があるのでしょうか?まず大きな課題は、機械化が進んでいないことです。今も多くの農家が手作業や牛による耕作をしているため、もし機械を導入できれば、作業スピードや生産量を大きく伸ばせるはずです。もう一つは、土壌の分析がほとんど行われていないことです。日本では土壌分析を通して土の栄養状態や病原菌の有無を把握し、それに合わせて栽培方法を工夫しています。フィリピンでも同じように土壌分析を活用すれば、より高品質な野菜を安定して育てることができるはずです。アグレスでは、さまざまな農業機械の操作方法や土壌分析の知見を学ぶことができます。将来フィリピンに持ち帰るためにも、アグレスで学べることはすべて吸収したいと思っています!Q. 最後に、アグレスへの入社を検討している方々へのメッセージをお願いします。アグレスでは、さまざまな農業機械の操作や、多くの品目の栽培を経験できるので、農業を幅広く学びたい人にはとてもいい環境だと思います。農業は体力的にハードな仕事ですが、アグレスには家族のように支え合える雰囲気があるので、楽しみながら働けるはずです。少しでも興味を持ってくれたら、ぜひ一緒に働きましょう!