社員インタビュー 06
INTERVIEW

06
INTERVIEW
27歳 / 兵庫県出身
入社6年目
笹原 広樹
HIROKI SASAHARA
ほうれん草部
新卒でアグレスへ。
農場長の右腕として新しい栽培手法にトライする日々
Q アグレスへの入社を決めた理由を教えてください。
実家が千葉でイチゴ農家を営んでおり、幼いころから農業は身近な存在でした。いずれ家業を継ぐことを見据えて、高校は農業高校へ進学。大学ではさらに視野を広げたいと思い、環境社会学を学びました。都市における緑の活用が中心テーマでしたが、土壌や化学物質など、農業に通じる知識も多く得られました。
就職活動では農業法人に絞って探し、農業法人専門の求人サイトでアグレスに出会いました。「チャレンジ」や「革新」といったキーワードに強く惹かれたのを覚えています。変化の激しい時代において、柔軟に対応できる会社は強いと感じており、アグレスなら野菜の栽培技術をしっかり学びながら、早くスキルアップできると確信して応募しました。
Q 採用までの流れについて教えてください。
土屋社長と面接した後、入社前年の5月に野辺山農場でインターンをさせていただきました。ほうれん草の調整やキャベツの収穫を体験し、体力的に厳しい場面もありました。社員の皆さんからも「大丈夫かな」と心配されたようです。 インターンを終えて、 最終的に入社するかどうかは後日お返事することになりました。農作業の大変さは両親の農業を手伝った経験から理解していましたし、1〜2日の体験だけで諦めたくないという思いもありました。最終的に、「やらせてください」と土屋社長に連絡を入れると、「やる気があるなら、それで十分!」と言っていただき、入社が決まりました。
Q 千葉から移住することに不安はありませんでしたか。
むしろ、地元を離れて暮らしてみたいという思いが強く、移住は楽しみでした。実は、両親が夏の間だけ軽井沢に畑を借りて、イチゴ苗やキャベツ苗を育てており、私も学生時代に何度か手伝いに行っていました。そのときに見た、どこまでも続く野菜畑に圧倒され、「長野の農業はスケールが違う」と感じたのを覚えています。
千葉県も農業県ではありますが、主に米づくりが中心で、実家のイチゴのハウスも田んぼの中にぽつんと建っているような環境です。私は米よりも野菜を育てたいと思っていましたし、大きなトラクターに乗って広い畑で働くことにも憧れがありました。その夢がアグレスで実現し、今は野辺山の壮大な景色の中で働けることに日々やりがいを感じています。空気も美味しくて最高です。寒さだけは今でもちょっと苦手ですが…。
1年目から、ほうれん草の栽培をしっかり習得
自分がまいた種が発芽して育つ姿が愛おしい
Q 入社後に経験した仕事内容を教えてください。
アグレスに入社するまで野菜の栽培経験はなかったので、ほうれん草事業部の農場長・手塚さんや先輩方に教わりながら、一から栽培を学びました。
最初に担当したのは肥料まきと種まきです。私の担当するハウスは全部で140棟あり、農場長が作成する栽培計画に沿って、施肥や播種を順番に行っていきます。作業の合間には、実習生と一緒に畑の排水用の溝を掘ったり、ハウスのビニールを下ろす作業を手伝ったりもしました。
その後、消毒・水やり・収穫など、5年かけてほうれん草の一通りの栽培工程を経験することができました。最近では、農場長が不在の日に灌水(水やり)を任されることもあり、責任ある仕事も増えてきています。今年の冬には、栽培計画の作成にも挑戦させてもらっています。
Q やりがいを感じるのはどんな時ですか。
種をまいたほうれん草が、きれいに発芽して揃った姿を見ると、本当に嬉しくなります。種まきは小型の機械で間隔を調整しながら行いますが、発芽後は間引かずにそのまま育てていきます。その間、水やりや消毒をしっかり行い、我が子のような気持ちで手をかけながら、日々ほうれん草の成長を見守っています。

露地栽培、納豆菌、緑肥…と新しい栽培法に挑戦中
アグレスにいるなら、提案しないともったいない
Q アグレスで働く魅力はどんな点にあると感じますか。
新しいことに挑戦できる環境が魅力です。例えば、3年前に秋に収穫を終えたブロッコリー畑でほうれん草の露地栽培を始める話が出ました。そのときは、140棟あるハウスに加えて露地栽培もするのかと驚きました。露地の畑はとても広く、播種機を押しながら何時間もかけて種まきをしました。灌水は雨まかせなので内心不安もありましたが、ほうれん草は無事に発芽し、しっかり収穫できました。それからハウス栽培の調子が悪い時でも露地栽培で補えるようになり、今ではハウスと露地の両方で栽培するのが恒例になっています。
ほうれん草の栽培には新しい技術や考え方も取り入れています。例えば、納豆菌と酵母菌の活用です。外部から専門家を招いて微生物の勉強会を行い、そこで学んだことを実践しています。納豆菌と酵母菌は、ほうれん草部のもう一人の農場長である雨宮さんが手作りしています。畑にまいてみたところ、酵母菌のおかげで土がふかふかになり、納豆菌の効果で病気も減ったと実感しています。
Q 会社の雰囲気やカルチャーを教えてください。
経験がなくても新しいことに挑戦しようとすると、「やってみなよ!」と背中を押してもらえる雰囲気があります。アグレスにいるなら、自分から提案していかないともったいないと思っています。
最近、アメリカの農家ゲイブ・ブラウンが書いた『土を育てる』という本を読みました。土を耕さず、多品目のカバークロップ(緑肥)で土を覆うなど、従来の農業の常識とは違う方法が紹介されていて、目から鱗でした。農場の土埃やぬかるみ対策としてこの手法が活かせるのではないかと考え、土屋社長に提案したところ「やってみようよ!」と快く了承をいただけました。手塚さんとも相談し、ハウスの一部に緑肥をまくことになりました。
Q 1日のスケジュールを教えてください。
(繁忙期)
起床:4時 → 始業:5時30分 → 退社:16時 → 就寝:21時
午前中はまず消毒をしてから、1日に2〜4棟ほど種まきを行います。その後、翌日の種まきに備えて肥料をまき、トラクターで耕運作業をします。午前の作業が終わると昼食です。
午後はハウスの中や周囲の除草作業をし、機械のメンテナンスをして仕事を終えます。残業は基本的にありません。繁忙期はしっかり働き、冬はゆっくり休むメリハリのある生活です。
休日はドライブや山登りを楽しみながら、長野や山梨の自然豊かな暮らしを満喫しています。
アグレスなら規模の大きな仕事ができる、多様な人材がいる。
自分もチームの一人として、後輩に技と心をつないでいきたい
Q 今後のキャリアビジョンを教えてください。
入社当初は「農場長になれたら」と考えていましたが、実家を継ぐ決意をしたため、今は役職を目指していません。今は、ほうれん草部の栽培担当として、後輩や新入社員の育成に力を入れていきたいと思っています。自分をここまで成長させてくれたアグレスに何かを残したい、先輩から教わった技術や知識をしっかり後輩に伝えていきたいという思いがあります。これからほうれん草部はさらに人員を増やす予定なので、新人教育は重要な役割だと感じています。
Q 最後に、アグレスへの入社を検討している方々へメッセージをお願いします。
私もそうでしたが、今後は新卒で農業法人に就職することが主流になっていくのではないかと感じています。将来的に組織で働きたいのか、独立したいのかによって選択肢は異なりますが、規模の大きな農業をチームで経験したい方には農業法人が合っていると思います。私が農業法人に興味を持ったのは、人と連携して仕事がしたかったからです。多くの人と働くことで様々な意見に触れ、時には意見がぶつかることもありますが、新しい発見も多いです。
私は農業が好きなので、日々やりがいを感じています。これから農業のやり方は変わっていくかもしれませんが、農業自体がなくなることはありません。何より、人の役に立つ仕事だと信じています。アグレスは「任せてくれる」会社です。やる気がある方、栽培を経験したい方、大歓迎です!